はたして撮影場所は...

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 当ブログ記事「昔の香港の画像(デカイ)が満載」で載せました写真。

 1950年代頃の撮影と思われるこの写真、いったいどこを撮影したものか、と私が質問しましたら、予期せず皆様からたくさんのご推理をいただきました。

 私が質問した手前、少し整理する必要があると思われました。コメント数がたいへん多くなり、読みづらいとも思われましたので、新しくこの記事をアップすることにします。

 なお、いままでいただいた各ご推理は、お名前を記さずに書きますことをお許しください。

 まず、写真をあらためて。これ。うーん、どこを撮ったのか?

tram130old.jpg

 で、現在までにこの写真にある情報からいろいろご推理いただきましたが、ここで少し私の勘を入れさせていただきますが、いくつか出てきた中から、「中環の德輔道を東 〔中環方面〕 に向かって撮影」「灣仔の荘士敦道を西 〔中環方面〕 に向かって撮影」のどっちかじゃないかというところまでは絞られてきたのではないかと思います。

 「奥に建つビルが旧チャータード銀行ビルではないか」「左奥に中南公司がある」「車線が左が1車線、右が2車線」というご推理や発見がありました。また「「左のトラムは跑馬地、右のトラムは屈地街行き」というのもありました。

 たまたま偶然なのか、地図を見たら、德輔道にも荘士敦道にも今回の撮影ポイントからみて同じ位置に「中南」のビルが現存しています。つまりどっちの場所にも「中南」という名の建物があるのです。(偶然にせよこれは困った(笑))

 ここで、私が撮った写真のなかで一番古いものを資料として2点出します。1986年に撮影したものです。   

tram-1986-1.jpg これは德輔道の海側(北側)の歩道に立ち、西に向かって撮ったものです。左に見えるのは中環街市です。

 もうひとつがこれ。

tram-1986-2.jpg   この写真は荘士敦道の海側(北側)の歩道に立って、同じく西に向かって撮ったものです。記憶がうろ覚えなので、念のため後ろにあるビルの名前、写真を拡大してみたら「互信大廈」とあり、地図で見たらこのビルはきちんと荘士敦道にありました。

 で、なぜ、私の撮った写真2枚を出したかと言いますと、道路の車線の数に注目したから。これらの写真は、どちらも私が道路の海側の歩道に立って、西に向かって撮ったのですが、写真手前が2車線です。ということで、德輔道も荘士敦道も、どちらもトラムより海側が2車線で、山側が1車線となっています。(香港在住者じゃないので、とにかく写真が頼りです!)

 で、今回のモノクロ写真に戻ります。すると、写真の右が2車線で、左が1車線です。この写真が德輔道であろうと、荘士敦道であろうと、写真右側が海側(北側)です。ということは、私の2枚の写真と同じく西向きに撮ったということになります。

 すると、今回のモノクロ写真が、「德輔道を中環(東向き)に向かって撮った」というのとは矛盾します。ただ、道路を拡幅したりして車線の数を変えれば話は変わりますが。(ここまでの推理、大丈夫でしょうか? ご指摘あればください)

 と、ここまで私は推理したのですが、でも、ひとつ、どうしても気になることがあります。じゃあ、荘士敦道で撮影したのだとして、奥にある大きなビルはなんなのか? 私には、どうみても旧チャータード銀行と同じ形にしか見えないのです。

 德輔道で東向きに撮ったとすれば、写真の奥に見えるビルが中環の旧チャータード銀行ビルで、位置的にもビルの向きもドンピシャなのです。多分。

 荘士敦道で撮影した場合、「中南」が左奥に見える位置(荘士敦道が菲林明道、灣仔道と交差するあたり)に立って撮影したとすると、道路の先には旧チャータード銀行は物理的に見ることは不可能で、また当時、大きなビルもなかったと思うのです。ただし、荘士敦道は「く」の字型に曲がっているので、(「中南」ビルのことは無視して)修頓球場の近くのコーナー(私の2枚目の写真に写っている互信大廈あたり)に立って撮ったとすると、方角的に、旧チャータード銀行は見えたかもしれません。

 すみません、整理するつもりでしたが、ちょっと果たせなかったような...。お気づきのことがあればどうぞコメントお願いします。

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コメント(7)

看板にばかり目がいって車線の位置関係を見過ごしていました。

荘士敦道は少なくとも60年代は現在同様、海側(灣仔站側)2車線、山側(龍門大酒樓側)1車線だったようです。手元の観光相片はそうなっています。道幅は50年代と変わらないと思いますので、車線変更はされていない気がします。

一方の德輔道ですが、手元に1956年の德輔道中環付近を撮った写真がありました。しかし、これがどちらの方向から(上環方面か金鐘方面か)撮られたものなのか私にはわかりませんでした。車道の広い側に「中國國貨公司」が写っており、さらに隣接して「永安」の文字が見えます。この永安が百貨店なら山側、恒生銀行の入っている永安大廈なら海側になりますよね。
德輔道中環に面した中國國貨公司の位置をご存じの方、よろしくお願いいたします。

ちなみに上記1956年の相片とは『香港照相冊』(邱良主編)に掲載されていたもので、これを見ると電車軌道の間に美しい形をした架線吊(街燈兼用)が並んでいます。問題のモノクロ相片にはそれがありませんね。従って“1956年の德輔道中環付近”ではなさそうです。

尚、下記サイトの相片(80年代初頭と思われます)を見ると山側に車線がありません(場所は中環街市の付近でしょうか)。この時期、德輔道中環は道路工事が多かったのでしょうね。
http://www.pbase.com/anubis_photo/image/74249793

個人的には問題のモノクロ相片は、やはり50年代の荘士敦道を撮ったにしては全体の景観や道行く人々の様子がやや綺麗すぎるという印象が拭えないのですが・・・

現時点では、私としては德輔道説に迷いはないのです。
ただ資料が散逸していて(手元の地図とか、ネットとかmixiとか…)どう説明してよいのか悩んでおります。少しお待ちください。

とりあえず、このエントリーの疑問点についてわかっていることを書かせていただきます。

まず荘士敦道からは、学芸員Kさんの示している2つのポイント、どちらからも旧チャータード銀行は方向的に見ることはできないと思われます。(地球の歩き方掲載の地図で確認しています)

阿郎さんがリンクしてくださっている車道がない写真は現在のランドマークの向かい側(アレキサンドラハウスの前)からぺダーストリートを越えて上環方向を望んでいる写真になります。右側の工事中のビルは現在の環球大厦で、以前は郵便局の美しい西洋館が建っていた場所です。根拠は交差点の左角にあるビルの名前。Wheelock Houseで、現在Googleのマップでもその名前は確認できます。よって、車道がないのは「海側」です。

阿郎さん、蓮花さん

重ねてのコメント感謝です!
新しい記事書いていて時間がなくなってしまいました(汗)。
コメント、あらためて書きます。
スミマセン!

長くなりますが、申し訳ありません。

検証その1
まずはこちらを。
http://www.flickr.com/photos/18561378@N02/2184415360/
同じ白黒トラムの写真ですが、スキャン元のソースが出ています。説明にはセントラルとありますが、コメント欄を見ると、どうやら最初はワンチャイと紹介してあったものを「中環街市の近く」と指摘されて直したようです。こちらの結論は「中環街市の近く」となったようですが、もともとの紹介を考えると依然として疑問はのこります。


検証その2
白黒トラム写真の「第一大茶樓」ですが、1階部分の柱に書かれた文字を見ると「第一茶樓」とあり、この二つは同一の店であると考えられます。そしてこちらを。
http://www.flickr.com/photos/13734839@N04/2192039554/
ちょうど阿郎さんが前コメントで貼ってくださったポイントの向かい側(現在のランドマークあたり)から上環方向を見ている写真ですが、この奥の方に青い「第一茶樓」の看板が見えます。ということでここが「第一大茶樓」の場所だと考えれば上環街市近くのポイントだという説が正しくなります。


検証その3
その1、その2は少しこちらのご都合主義的な感じがしなくもありません(笑)。
そこで、別の写真が出てきます。
http://www.flickr.com/photos/fonglaikuen/1998615316/
この写真は、やはりコメントによれば中環~上環のポイントだと指摘されています。「中原電器行」という赤い看板の向こうに見える白い建物が「消防局」だという指摘があります。これはその2で貼った写真でも確認できますが、古い地図によればたしかに消防局で中環街市の真向かい、現在の恒生銀行の位置にあった建物です。ということで、この場所が白黒トラムの写真と同じポイント(撮影場所は微妙に異なりますが)と仮定されます。
この二つの写真に共通点があれば良いわけですが、あります。
「中原電器行」の看板の付け根あたり、下の方にある「天厨味?」の看板と、その少し手前に見える「山珍酒菜」の看板です。この二つは白黒トラムの写真の方がはっきりわかります。
ただカラー写真の方だと、今一歩「そう言われればそのようにも見える」程度だと思います。
ここでもう一枚の写真があるのですが、これがmixiにアップされている写真ですので、mixiの会員の方でないと見られない写真です。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?page=5&id=7364346&comm_id=4022
コメント番号92の右側の写真です。やはり1960年代のワンチャイと紹介されていますが、白黒トラムの写真にあるのとまったく同じ「第一大酒樓」の看板(上に親指を立てて「1」を示している絵の看板)、「山珍酒菜」の看板、また「中原電器行」や「皇上皇臘?味」(上のリンクだと「皇上皇雪糕」になっている看板ですが、表と裏の表示を変えているのだと思います。色や形、上三文字は同じです)の看板もわかります。
これらのことからデボーロード説を信じて疑いません。


今回、いろいろな写真を探してみましたが、タイトルや注釈にミスは本当に多く見られました。それだけ移り変わりが激しい香港では難しいのだと思います。ですので、特に「検証その3」ではコメントの内容が他の写真や資料で裏付けられたところだけ採用しました。
(もちろん、ワンチャイの写真も片っ端から探して、同じ看板がないかどうか調べましたが見付かりませんでした)。


また、道幅についてですが、確かに拡張工事等もあるとは思いますが、上環~中環あたりだと二車線だといっても、トラムの停留所があると平気でその部分が一車線になっていたり、写真の角度によって道幅の印象がずいぶん違っていたりするので、白黒トラム写真の「中環街市近く」説を覆すまでの証拠には今のところなりえないのかな、と思っています。


また、荘士敦道の古い写真もずいぶんありましたが、古い写真ほど道幅がずっと広く感じられます。概してワンチャイより東側はどんなに古い写真でもかなりの道幅の広さがあります。
また、私には見えないですがxxxさんが見えるとおっしゃっていた看板についてですが「サッカー場のところにあった」とおっしゃっています。すると白黒トラムの写真は手前のカーブが見えているのですから、サッカー場の位置はかなり右奥になり、中南公司の看板に比較的近い場所にあるのではないかと思いますが、ガイドブックなどの写真で確認できる「中南銀行」の看板は「龍門大茶樓」という目立つレストランの看板より銅鑼湾寄りに見られます。左右の位置は写真のご指摘のとおりですが、前後関係に疑問が残ります。また前のコメントに入れましたが、「第一大茶楼」らしい看板があると書かれていたのは「雙喜大茶楼」です。この看板を第一大茶楼と思われたという点からいっても中南銀行の位置はおかしいです。(龍門大茶楼より雙喜大茶楼はさらに中環側になりますので、前後がおかしくなります)。
道の向こうに見える旧チャータード銀行は見えませんし、似たようなビルが写っている写真も確認できませんでした。大体この先が右側にカーブするので、道の向こうにビルが見える状態にはならないはずです。(中環だと左側にカーブするので、道の向こうにビルが見えることに不思議はありません。
阿郎さんが再度指摘していらっしゃるように、行先表示についてはその後まったくの検証がされていませんが、左側が「ハッピーバレー行き」というのは皆さん異論がないと思います。ですが、荘士敦道を中環方面に向かう「ハッピーバレー行き」はあり得ないと思います。

これが現在のところ私の結論です。

蓮花さん

すみません。当ブログのセキュリティ設定を1段階下げて弱くしたのですが、どうやら蓮花さんの上のコメント、リンク4本を貼られたことをブログがスパムと判断したようで、すぐにはアップされませんでした。朝、管理画面を見てみたら、保留になっていたので、蓮花さんのコメント、アップさせていただきました。

今、出勤前なので時間がありませんので、またコメントさせてください。

阿郎さん

コメントが遅くなりすみません。すでに蓮花さんからのコメントがあり、ちょっと絞られてきたような感じがしますが、時系列で阿郎さんのコメントのみに書かせてください。

写真拝見しました。やはり単層のトラムに目が行ってしまいますね(笑)。乗ってみたい。

私も普段は車線なんか気にしてなかったのですが、今回のことがあり、今まで撮った写真をあたってみたのですよ。

>『香港照相冊』(邱良主編)に掲載されていたもので、
>これを見ると電車軌道の間に美しい形をした架線吊
>(街燈兼用)が並んでいます。

架線吊という言葉を知らなかったので、いまGoogleで画像検索してみて、わかりました。電車の線路の上にある普段目にしているやつですね。そういえば、トラムの架線吊は普段あまり気にしたことがなかったです。一度、自分が乗っているトラムのポール(?)が、架線吊からはずれて立ち往生してしまい、みなそこで途中下車させられたことがあり、そのときは思わず架線吊を眺めてしまいました。

ピントはずれのコメントですみません。

蓮花さん

コメント、遅れてしまいすみません!

私はこのブログのホストというか管理者というか運営者ではありますが、そもそも今回の写真のことは、私が、教えて!という「質問者」でありますので、皆さまの推理に対して裁定というか「これが正解!」と申す立場にはないです(だいたい、そもそも皆さまの推理や材料提示には圧倒されっぱなしです)。ということで私も同じ立場としてコメントさせてください。

で、

>よって、車道がないのは「海側」です。

おおお、そうなのですか? 建っているビルで確認されたのですね。私の頭には「海側が2車線」が刷り込まれてしまっていたので驚きです。

>この奥の方に青い「第一茶樓」の看板が見えます。

あ、確かにあります。

検証2、検証3では「第一茶樓」がカギのひとつとなりますね。mixiの画像も拝見しました。それらに対する蓮花さんの解説、ナットクできました。それぞれの写真がつながってます。

>左側が「ハッピーバレー行き」というのは皆さん異論がないと思います。
>ですが、荘士敦道を中環方面に向かう「ハッピーバレー行き」はあり得ないと思います。

それを完全に忘れていました…。そうですね。私も左のトラムが「ハッピーバレー行き」で間違いないと思うのです。漢字の形と英文の形から言っても。

さんざん引っ張ったあげくにまたもやピントはずれのコメントのようですが、皆さまと同じ立場でコメントさせていただきました。

繰り返しますが、なんか、私は完全に皆さまの鋭い「材料提示」と「推理」に圧倒されっぱなしです。

私個人としては、いま現在は、蓮花さんの言われるように德輔道を東に向かって撮影したということなのかな、と思っております。

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     この記事について

このページは、学芸員Kが2008年9月 7日 12:48に書いた記事です。

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